らくだのこぶは水が入ってるの?
2004年 09月 04日
ラクダのこぶには水がたまっているので、数日間水なしでも生きていけると思っていませんか?確かにラクダは1週間から10日位、炎天下の中を飲食せずに移動することができるので、そう思われがちですが・・・。
『ラクダのこぶは水タンクである』は嘘です!
こぶの中身は脂肪で、エネルギー貯蔵庫なのです。食物が不足すると、この脂肪を分解してエネルギーをまかないます。ひとこぶラクダで約50キロ、ふたこぶラクダ20~30キロもあります。実際、長旅にで、何も食べられないでいると、こぶは次第にしぼんで小さく、ふにゃふにゃになってしまうそうです。
こぶはいつできるの?
こぶは生まれたばかりの赤ちゃんにはなく、生後20日位から脂肪がたまりはじめ、30日後位からこぶが膨らみ始めます。大人のこぶになるのに約1年かかります。
ラクダの体は水分の節約上手
普通の哺乳類は、体内の組織液の濃度調節は血液が行っていますが、ラクダは組織液が血液濃度の調節を行っているようです。1週間も水を飲まずにいられるのも、その間も、血液濃度は殆ど変わることがないのも、そのお蔭なのです。
またおしっこでも水の節約
ラクダは「尿細管」が長いため、血液の10倍もの濃い尿を出すことができるのです。また餌はタンパク質が少ないので尿素がほとんど産出されず、さらに、大腸にしみだした尿素も、ラクダのお腹にいっぱい住んでいる細菌が利用してくれるので、尿素を捨てるために使う水分は限りなく節約できるのです。
そしてさらにその鼻でも水の節約
ラクダの鼻の穴は砂が入り込まないように閉じられる仕組みになっていて、これが呼気からの水が蒸発するのを防いでいるのです。つまり、乾いた外気を吸い込むと、鼻の中の粘膜の水分が蒸発し、気化熱で粘膜が冷える。肺から出てくるしめった呼気は、この粘膜で冷やされて結露する。こうして、通常なら呼気と共に放出されてしまう水分のうちの何割かを、閉じた鼻の中で回収できるのです。
(*^・ェ・)ノ これでラクダが水なしで数日活動できるのかわかったでしょ。