新宿御苑に大発生の珍クラゲ
2004年 09月 02日
『マミズクラゲ』と呼ばれる、淡水のくらげが新宿御苑の池で大発生したとの報道が、昨日(2004.9.1)TVでありました。温室の中庭にあるハス池には、数百匹を超えるクラゲの大群が泳いでいて、新宿御苑でのクラゲの発生はまさに前代未聞とのこと。昨年の10月、大阪の寝屋川市の溜池で70~80匹の「マミズクラゲ」が発見されたのも、大阪では10年ぶりだったそうです。
どうして大発生となったのか?
ハスやスイレンなどの苗や土にポりプがついていて、
池の水温が27度~30度と発生環境が整ったためでないかと専門家らは推測しています。(ポりプとは、「刺胞動物の着生生活に適応した形態の総称」)
なぜ発見が難しいか?
それははじめは、いわゆるクラゲの形をしていないからなんです。クラゲの形をした期間は1~2週間で、散発的に発生するため、目にする機会が少ないのだそうです。
その起源は
恐竜より古く、6億5千万年にさかのぼる。現在は絶滅が危惧されており、2002年には正式に世界最高レベルの絶滅寸前種に指定されたそうです。(「人民網日」2004年2月17日 より)日本において戦前には生息しておらず、米軍兵らの衣服や機材に乾燥したポりプが付着していたものが定着し、第二次大戦後、各地で生息が確認されるようになりました。
その生態は
寿命は自然界では約1カ月ですが、飼育下では2週間程度です。丸い傘の直径が最大で約2・5cmと、その体は小さく、刺胞クラゲ(刺すクラゲ)です。その触手には毒がありますが、毒性は弱く、プランクトンが死ぬ程度なので、人は刺されても気がつきません。
餌はミジンコなど動物性プランクトンが主ですが、魚の卵や幼魚も食べたという報告例もあります。捕食は沈んいく時に脚に触れたものを捕まえます。透明なので捕食したものが消化されていく様子を観察することもできます。
クラゲ型の時は雌雄ある動物なのですが、これまで日本各地の池で発生したクラゲを調べると、不思議なことに雄または雌しかいないというのです。すなわち、日本のマミズクラゲは、ポリプなどの拡散による無性生殖のみで各地に拡散したと考えられています。
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