アリの会話術
2004年 08月 08日
彼らは南米原産の黒色のフシアリを使い摩擦発音についての研究を行いました。その結果、アリは洗濯板を使って音楽を奏でるように、腹部後方に付いている一連のうね状の隆起をこすって摩擦音を出し、「攻撃!」とか「警戒!」などのメッセージを伝えていることを見出したのです。
アリの主な連絡方法は、体から分泌する匂いによってなのですが、その他に体の一部を別の部分にこすりつける時の摩擦発音(人間の耳にはほとんど聞き取れない音)を空気を介してでなく、土を介して伝わるのを感じとっていると信じられていました。
というのも以前の研究で、地面が崩れて閉じこめられたアリが仲間を呼び助けを求めるのに摩擦音を使うことからそう信じられたのです。しかし、HicklingとBrownの両氏は、土中には空気の溜まる隙間がたくさんあり、音は簡単に外に漏れ出てしまっており、土粒の振動により伝達されることはないだろうと考察したのです。
昆虫の多くは空中を伝わる音を、毛状感覚子と呼ばれる毛のような形の感覚器によって感知しており、この感覚器の構造は人間の耳にある音響センサーにかなり似ているのです。アリの触角もこれに似た毛で覆われているので、同様な仕組みで音を感知し、他のアリの摩擦音会話をうまく聞きつけることができるのだとHicklingとBrownの両氏は語っています。
(*^・ェ・)ノ 摩擦音会話は人間の耳では聞き取れないのが残念ですね。
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