カクレクマノミとイソギンチャクとの共生に疑問の声!
2004年 07月 27日
また孵化したばかりの稚魚は、まだイソギンチャクの毒に対する免疫がないため、稚魚がイソギンチャクの触手を近づけさせないように必死で、ひれであおり、稚魚を守るのです。素晴らしいパパぶりに脱帽ですよね。
カクレクマノミの住いはイソギン邸、そうイソギンチャクの触手の中に入り込んで暮らすことで外敵から身を守っているのです。イソギンチャクの触手には刺胞があり、そこに毒があるのです。イソギンチャクはこの毒で小魚を取って食べているのです。
しかし、カクレクマノミだけはこの毒は効きません。どうやら体表からイソギンチャクの毒の免疫物質を出しているようなのです。このようにして、イソギンチャクとの「共生生活」をしているわけですが・・・。
本当にこのイソギンチャクとの生活は「共生生活」と言えるものなのでしょうか?
もし共生というのなら、イソギンチャクにとってもカクレクマノミとの生活にメリットがなくてはなりません。一般的には、カクレクマノミがイソギンチャクの中を泳いでいることで、他の魚が安心して近づかさせたり、食べ残しを掃除してくれるので、共生が成り立っていると考えられていました。
しかし、最近の調べでは、カクレクマノミは触手の間を泳いでいるだけでなく、イソギンチャクの腸内にも入り込んだり、触手を食べてしまったりと、イソギンチャクに被害を与えているのです。これではカクレクマノミだけの「片利共生」であり、「相利共生」とは言えません。この調査によりカクレクマノミとイソギンチャクの共生に疑問がもたれているのです。
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