ソムリエ 田崎真也と我ら素人の嗅覚力に差はないのだ!
2004年 07月 17日
実験は、ワインの専門家と初心者の両者にワインの典型的な香りであるシナモン、カンゾウやメロンなどの匂いを出す化学物質の1つを嗅がせて、その匂いを言い当てさせた。その結果、11 人のワインの専門家は初心者並みの成績しか残せなかったのである。つまり 、匂いを言い当てる能力は、ワインの専門家も初心者もあまり変わらないということが明かになったのだ。
また、モネル化学感覚センター(米国ペンシルベニア州)のPamela Dalton女史も同じような研究結果を出している。ワインの専門家が「桃のほのかな香り」と言う時、その表現はワイン全体、ワインの色とラベルに基づいているらしい。例えば銘柄を隠したワイン鑑定、被験者に黙って白ワインを赤く着色するという意地悪な調査をすると、ワインの専門家は判断を誤ってしまうのだ。『嗅覚は五感の中で最もあいまいな感覚で、特定の香りにより刺激を受け、脳にシグナルを送っているが、それが記憶や予想によって容易に変えられてしまうものなのだ』とDalton女史は説明した。
ただし、この研究では、以前に嗅いだことがあるかどうかを判断するテストも行わていた。その調査は、被験者らに複数のにおいの選択肢から10 分前に嗅いだにおいを選び出すというものであった、その結果は予想通り、ワインの専門家の成績の方が初心者より良かったのだ。それは「ワインの専門家は、匂いの記憶力に優れているため、年代物のワインを区別、分類する能力がたけているからだ」とDalton女史は語っている。
*Parr, W. et al. Demystifying wine expertise: olfactory threshold, perceptual skill and semantic memory in expert and novice wine judges. Chemical Senses 27, 747 -755 (2002Nature)
(*^・ェ・)ノワイン通の言葉の調べに巻かれるな、嗅力は我らと差はない!
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