★「癒し効果で病気が治る」とミクシィ悪用の新種マルチ商法
2007年 12月 09日
ミクシィを悪用しての新種マルチ商法
2007.12.8
(zakzak)
「音楽の癒やし効果で病気が治る」と携帯型音楽プレーヤーをマルチ販売していた神戸市の健康機器販売会社が、特定商取引法違反で経済産業省から一部業務停止命令を受けた。「血液がサラサラになる」「脳梗塞(こうそく)が治る」と万病に効くかのような触れ込みで11万人の会員を獲得したが、夕刊フジが入手した会員向けマニュアルによると、会員制ネットワーク「ミクシィ」を悪用した会員集めまで行っていた。あの手この手で繰り広げられた新種マルチ商法の実態とは-。
処分を受けたのは、「サンヨーメガ」(三浦洋社長)。同社ホームページによると、1998年に設立され、東京や福岡、札幌に支社があり、年商70億円。冷え性や肩こり、腰痛に始まり、アトピーや鬱(うつ)病、パーキンソン病、揚げ句は「頭がよくなる」「子供が生まれる」と言って1台36-39万円で音楽プレーヤーを販売していた。
障害者や認知症の高齢者に売りつけるケースもあり、全国の消費生活センターには1800件を超す相談が寄せられていた。 紹介者を増やすほど、「マネージャー」「スーパーエグゼクティブ」と地位が上がり、「情報料」と称した報酬がアップするのはほかのマルチ商法と同じだが、手っ取り早い会員獲得手段として狙われたのが、会員数1000万人超を誇るソーシャルネットワーク「ミクシィ」だった。
ミクシィは個々の会員がブログを掲載、閲覧者がコメントする形式で、会員制の安心感から手軽に友だちを増やす場として急成長したが、ここに「家にいながら、月100万円はもうけている」と記載、手軽なサイドビジネスに見せかけて主婦を中心に浸透し始めた。だが、幹部作成の「ミクシィ戦略マニュアル」によると、それだけではなかった。
ミクシィはブログを閲覧した人がどの会員か通知する「足跡」機能を採用。会員は足跡を見て自分のブログを閲覧した相手のブログを訪れる。マニュアルではこの機能を悪用、会員に「自動足跡付けソフト」と呼ぶソフトをダウンロードさせ、1日何千もの足跡を付けさせたうえ、足跡を見て来た“カモ”に「いい話がある」と近づかせた。
マニュアルには「〇〇さんは在宅のお仕事に興味おありなんですか? なんだか親近感がわいてしまいました~♪」と勧誘事例を列挙、コピーしてメッセージを量産するよう勧めていた。元会員女性は「1日最低500件は足跡を付けるよう言われ、付けまくりましたが、結局、効果もなく罪悪感からやめました」と話すが、同社は「一部会員が勝手にやっていることだ」とネットなどで主張していた。
10月末には突然、会員にネット上の勧誘を禁じ「さらなる発展を見据えた大変革」と称し社名変更を通知。被害相談に乗る行政書士は「訴えられても財産を差し押さえられないための社名変更ではないか」とみている。一方、ミクシィは「公認のものを除く、広告、宣伝を禁じており、マルチ商法の勧誘行為には削除や使用停止措置を講じているが、個別の企業対応についてはお答えできない」としている。
年々、犯罪が巧妙化していますので
騙されないように気をつけて下さいね!
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