『ゲーム脳』の危険性ー毎日2時間以上は大脳に悪影響
2004年 07月 05日

毎日2時間以上は大脳に悪影響!!
日本大学文理学部の森昭雄教授(脳神経科学)は、人間らしい感情や創造性をつかさどる大脳の前頭前野の活動が、テレビゲームをする時に目立って低下することを突き止めた。ゲーム時間が長い人ほど低下の度合いが大きく、ゲームをしない時も活動レベルが回復しないことも分かった。森教授は「ゲーム脳」と名づけた。
実験は6~29歳の男女240人を対象に、脳波のうち前頭前野の活発さや緊張度合いを示すベータ(β)波と、安静時によく出るアルファ(α)波の2種類を調べる電極を額につけてテレビゲームをさせ、その前後の波形の現れ方を調べた。
ほとんどゲームをしない人は『ノーマル脳』・・・ベータ波が常にアルファ波よりも強く出て、ゲームを始めても二つの波はほとんど変化しなかった。
テレビゲームはしていないが、毎日テレビやビデオを1~2時間見る『ビジュアル脳』・・・ゲームを始めると一時的に脳波は若干落ちるが、やめればすぐに元に戻る。
週3~4日、1回1~3時間ゲームをする人は『半ゲーム脳』・・・ゲーム前は二つの波の強さがほぼ同じで、ゲームを始めると、ベータ波の活動レベルが極端に下がり、アルファ波を下回った。
毎日2~7時間ゲームをする人は『ゲーム脳』・・・ゲームをしなくてもベータ波は常にゼロに近く、前頭前野がほとんど働いていないことを示した。
約40%が『半ゲーム脳』
他のタイプは10~20%
森教授はゲームをすると視覚と運動の神経回路だけが働き、「考える」ことが抜け落ちるようになり、またゲームを長く続けると、前頭前野の活動低下が慢性化するようになる、そしてテレビなどの視覚刺激の習慣がある人『ビジュアル脳』は「ゲーム脳」に移行しやすいと考察した。
『ゲーム脳人間タイプ』の若者の多くは「記憶力が非常に乏しく、キレやすい。たとえば私が調べたある青年は小学生のころから毎日7時間ゲームをやってきたが、約束はほぼ100%忘れる。アルバイトもゲームセンターで、就職はゲーム関連の会社を受けたが、すべて落ちてしまった。」という。
『ゲーム脳』の人たちは「キレやすい」「集中できない」「友達づきあいが苦手」という自覚が多くみられることも判明しており、「情操がはぐくまれる児童期にはゲームの質や時間に気を配ってほしい」と警告している。
ゲーム脳に関して酷書評を書いた斉藤環氏(精神科医)もいました。
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