死刑執行後、刑務官の多くは「手当ての2万円」をこう使う
2005年 03月 17日
死刑囚の断末魔の叫びは、ガラスを震わすほどの受け板がはずれる音と読経の声にかき消された。地下室のカーテンは開かれ、検死の医務官2人、記録係り、立会いの各看守は階段を下り、息を引き取る前の大きな痙攣(けいれん)を静かに見守っている。
動かなくなった死刑囚に医務官の一人が心臓に聴診器をあて、もう一人は脈拍を調べる。・・・医官は「心臓停止、11時12分3秒」と記録係に告げ、続いて記録係の看守部長が挙手(きょしゅ)の礼をし、「本日のOOの執行、無事完了致しました。執行、午前10時58分、心臓停止、午前12分10秒、所要時間14分10秒であります」との報告で死刑は完了する。
昔は拘置所に勤める懲役囚が処置したのだが、今は医官、数名の看守、看病夫によって丁寧に処置が施され、湯灌(ゆかん)をし清潔な服を着せ、本人の希望により短冊、色紙、両親の写真と共に白木の寝棺(ねかん)に納められる。
家族がある者にはすべて送り、ない者はしばらく保管した後、廃棄か焼却する。遺骨も引き取り人がない場合は無念仏として共同墓地へ納められるそうだ。
刑務官の多くは執行が終わると、その手当てを持ち飲みに行くのでなく、そのまま寺に行き、もらった2万円で死刑囚の供養をしてもらうという。そうでもしなければ、生ある人間の命を断った重みに耐えられないと・・・。
ある刑務官は語る・・・死刑囚はその日の朝食がすんだ後まで自分が死ぬことを知らないのです。それは本当にみじめというか、運命というか・・・。執行を指名された私たちは、彼が朝食を終えたばかりのころ、背丈や体重などを考えて、刑壇にあるロープの点検をしているのです・・・考えたら残酷ですよね。
私としては「犯罪者の更生の手助けをする」ことに意義と誇りを感じて、この職業についたです。個人としては、どんな極悪人であっても、生ある命を断つことには反対です。しかし、その私が死刑執行人になったことで、自分自信の無力が情けなくなりました・・・。
法で死刑を定めている以上は私たちは執行を拒む力はありません。その国の法に基づいて執行せざるをえません。したくなければ、この職を辞する以外にはないです。・・・(参考…実録刑務所 / 元刑務官が明かす 刑務所のすべて)
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