★胃を持つロボット、ハエや腐ったリンゴを食べて動く(゚゚;)エッ
2004年 12月 21日

死んだハエや腐ったリンゴを食べて動く
『エコボットⅡ』
(hotwired)
西イングランド大学(イギリスのブリストル)の研究チームは、自然環境に存在する物質を動力源とする自律型ロボットの開発に取り組んでいる、上の写真は同大のクリス・メルウィッシュ教授とジョン・グリーンマン教授が開発中の『エコボットII』だ。
太陽電池やバッテリーの代わりに、微生物燃料電池8個からなる「胃」を持ち、下水汚泥から採取したバクテリアが入っている。バクテリアによって、食物を糖に分解され、生化学エネルギーを電気に変換することで、ロボットを動かしている。
システム全体が、生物の実際の消化作用をできる限り模倣するものとなっている。メルウィッシュ教授は「こうしたロボットは以前から存在するが、実際に精製されていない食物を用いるロボットはこれが初めてだ」と話す。
しかし今のところ、このロボットの動作は緩慢だ。微生物燃料電池に燃料として8匹のハエを直接投入された『エコボットII』は、最速でも15分に2~4センチしか移動できない。現在、3~4匹のハエに含まれるエネルギーの約90%を1~2週間で抽出しているが、このプロセスを数日で完了できるよう、速度を上げるための研究に取り組んでいるという。

『ガストロボット』
(初期のガストロボットのイメージ画像ではありません)
『ガストロボット』を手がけているのはフロリダ大学のスチュアート・ウィルキンソン準教授だ。初期のガストロボットは『チューチュー』と呼ばれ、列車のような形をしたロボットで、餌として角砂糖を直接与えられていた。最初に紹介した『エコボットII』の前バージョンもまた砂糖を動力源にしていた。最初から精製済みの糖を与えた場合は、変換の必要がなく燃料電池で特殊なカソードを用いると、速度は90倍になるという。
しかし研究チームは、自然環境エコを重視し、ハエを食べるバージョンを開発した。ハエのように未精製の糖を与えた場合、ハエから糖を生成するまでに時間はかかるうえに、速度は遅く緩慢であり、『エコボットⅡ』と同様の課題がある。

微生物燃料電池で動くロボットは・・・
わずかな時間しか動作せず、何度ものエネルギーを供給が必要だ。燃料電池としてはアルカリ電池にもかなわず、微生物燃料電池の電圧は最大でも0.75ボルトだという。ロボットを動かせるレベルにするには蓄電の必要があり、技術面ではまだまだ未熟であると。
人間の手を借りることなく何年も動作し、どのような局面でも食物を摂取して動作し続けるロボットを開発することだという。今後の課題は、ロボットの小型化、燃料電池の性能の向上、消化管の働きにより近い微生物燃料電池システムの開発が挙げられているそうだ。
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