★【就活で血液型の質問】:ネットで大批判
2011年 08月 24日
ネットで大批判
2011.8.23
excite
朝日新聞の2011年8月22日付け夕刊に掲載された「科学的根拠ないのに…シューカツで企業が血液型質問」という記事が、ネット上で話題になっている。
記事では採用面接で血液型を聞かれ、B型と正直に答えて落ちた中部地方の女子学生と、「君はA型ですか」と聞かれ、まじめな性格と言いたいのだろうと解釈した男子大学院生が「はい」と答えた例を紹介している。
AB型集めたチームもあった20年前
彼らの合否に血液型が影響したかどうかは不明だし、「A型はまじめ」というのも男子学生の解釈に過ぎない。しかしあるサービス業の採用担当者が、
「入社後に細かい作業をする部署もあるので、配置を考える上でも血液型を把握しておきたい」
とコメントしているのを読むと、企業側が何かの判断に使っているのではと疑心暗鬼になる。
性格と血液型に関係があるという科学的な根拠はなく、「自分の努力で変えられないことを就職の面接で聞くのはおかしい」(菊池誠・大阪大教授)という批判もある。
愛知県の「『差別のない採用選考』の手引き」には、面接時の「血液型の質問」が問題事例としてあげられている。会社は「工場の事故等緊急時の輸血に必要」と主張したが、採用後に確認すればよいとして行政指導が行われたそうだ。
ネット上にも、面接の場で血液型を話題にする会社があることに、
「こんなバカなこと訊いてくる会社には入らん方がいいだろw」
「頭の不自由な企業は消滅する運命だから就職しなくて正解」
などと批判的な声があがっている。流血が絶えない職場なのかも、と揶揄するコメントもあった。 単なる世間話だから神経質になる必要はないという人もいるが、20年前には本気で血液型診断を信じていた人もいたようだ。1990年11月21日付けの朝日新聞は「AB型社員でチーム」という見出しで、ある電機メーカーの取り組みを紹介している。
斬新な商品開発アイデアの不足に悩む事業部が、「アイデア、企画力に優れたAB型」の社員を5人集めてプロジェクトチームを作って合宿を行ったところ、奇抜だが有望なアイデアがいくつも出たという。
「性格は血液型より人を見ろ」
どうやら70年代から80年代には、「血液型を組織マネジメントに生かそう」という動きがあったらしい。都内の部品メーカーに勤める50代半ばのAさんは、当時をこう振り返る。
「社内のプロジェクトチームで、メンバーのまとまりが悪くて成果が出ないことが続き、成功率を上げるメンバー選定が大事という話になったのが、検討のきっかけかな」
ある重役が血液型によるメンバー構成を提案し、本を読んだり、社員をグルーピングして法則を導き出したりして参考にしたという。
「同じ血液型で揃えるよりも、チームが有機的に動く組み合わせが大事だとか、同じA型でもAOとAAは違うよねとか、そういう議論も出ましたけど定着はしなかった」
メンバー構成の重要性は共有できたものの、人間を血液型だけで判断しようとすると、かえって効率が悪いということになったらしい。「性格は血液型より、まず人をよく見ろってことですよね」
B型は就活に不利?
面接で血液型聞く
企業おかしくないか!
2011.8.23
j-cast
「スッキリTIMES」コーナーで血液型論争。話の発端はきのう22日(2011年8月)付の朝日新聞夕刊の記事だ。俗に「マイペース」といわれるB型の学生が、就職活動で血液型を聞かれると、「不利になるのでは」と戸惑っているというのだ。
松本龍・前復興担当相の失言でイメージダウン
司会の加藤浩次が血液型を聞く。ウエンツ瑛士(タレント)は「Oです」。香山リカ(精神科医)「Bです」。菊地幸夫(弁護士)「Aです」。葉山エレーヌ(司会)は「Bです」
加藤:「B型って言いずらいそうです」
ウエンツ:「葉山さんは言いずらそう」
そう、文句なしマイペースで食いしん坊だ。
朝日新聞記事は、失言で辞任した松本龍・前復興担当相が「B型だから」と言い訳したため、「B型の印象が悪くなる」という就活生の声を紹介し、血液型にこだわる企業が依然としてあることを指摘している。そんなことをいったら、やれ星占いだ、血液型だと煽っているのはテレビの情報番組だ。誰も信じちゃいないというのに、いい占いだと「やった」なんていってるのはだれだ。よくまあ、こんなネタを出すもんだ。厚顔無恥とはまさにこのこと。
専門家は「性格との関連なし」
むろん専門家は「いまだにそんな会社があるんですねぇ」とあきれる。性格と血液型の関連性なんぞは「現代の迷信」と切り捨てて、「そもそも自分の努力で変えられないことを就職の面接で聞くことがおかしい」という。
加藤はこれをひいて、「関係ないのに聞くのはおかしい」と繰り返して、残りの1秒で「葉山はおかしい」。が、間髪を入れず、葉山は「おかしくない」と切り返した。この勝負、葉山の勝ち!
松本前復興相に
「血液型差別助長するな!」
2011.7.5
j-cast
被災地への「暴言」で辞任した松本龍前復興担当相が、「(自分は)B型なので短絡的」と発言したことについて、「血液型差別を助長するな」といった怒りの声が挙がっている。
松本前復興相は2011年7月3日に岩手、宮城両県を訪問。その際、両県知事に「知恵を出さないやつは 助けない」「こっちも突き放すところは突き放す」などと発言し、与野党から批判を浴びた。
「自分の品格のなさを九州と血液型のせいにするのか」
これを受け、5日午前に辞表を提出。就任からわずか9日間で辞任したが、辞任前日に松本復興相が記者団に語った内容が問題となっている。
「わたしは九州の人間ですけん、ちょっと語気が荒かった」
「わたしはちょっとB型で、短絡的なところがあって、反省しなければならないと思っています」
というもので、まるで自身の暴言は九州出身でB型のせいだといった内容だ。
ネット上には「なんで自分の品格の無さを九州とか血液型のせいにするんだ」「自分も九州人だけど言葉荒くない」「『ですけん』だけ方言にして九州人アピールするな」といった批判が多数書き込まれた。その中でも特に目立ったのが「これB型差別を助長するだけだろ」「またB型が迷惑こうむるじゃないか」というものだ。
血液型による差別や偏見「ブラッドタイプ・ハラスメント」
いわゆる「血液型性格分類」では、A型は「真面目」「几帳面」で、O型は「おおらか」、AB型は「二面性がある」といった風に語られる一方で、B型は「マイペース」「自分勝手」などとされることがよくある。ネット上で、B型の性格について書かれているものをみても「天才肌」「考え方が柔軟」などと言われる半面、
「客観的に物事を考えずに自分の主観で行動する」
「自己中心的でわがまま」「協調性がなくルールを守らない」
とネガティブな面が強調されることが少なくない。 もっとも、血液型と性格との関係性は科学的な根拠はないとされる。世界的に見てもこうした性格分類法は日本や韓国などアジアの一部地域でしか行われていない。
血液型による偏見や差別は「ブラッドタイプ・ハラスメント」と呼ばれ、04年には放送倫理・番組向上機構(BPO)が血液型と性格を関連づける番組について、テレビ各局に自粛を要望。07年には福岡の自動車運転免許試験場の講習で「O型は交通事故率が高い」と話した講師が厳重注意を受けている。
ちなみに、松本前復興相の後任に決まった平野達男内閣府副大臣も血液型はB型。ネットでは「B型の名誉がかかっているな」といった反応が寄せられていた。
タイプ分け
東京新聞の血液型分析が話題に
2008.8.25
j-cast
東京新聞や中日スポーツが、政治家や金メダリストを血液型で分析して話題になっている。A型の福田首相は保身、B型の北島選手は個人プレー、といったタイプ分けの記事だ。ただ、科学的根拠がないものを…などと批判も出ている。
A型の福田首相「何事もなかなか決められない」
「少し軟らかく政治を考えてみよう」東京新聞の2008年8月12日付コラム「即興政治論」では、こんなイントロから政治家の血液型分析を始める。記者が、政治の専門家ではない心理研究家にインタビューする形式だ。
研究家は、A型の人たちを「農耕民族」として、福田康夫首相を、天候の読みに慎重なように、「何事もなかなか決められない」タイプと分析。人の意見を聞き過ぎてリーダーシップを発揮できない部分があるとした。記者も「軸足の定まらない経済政策はそういう感じですね」と相槌を打っている。
一方、小沢一郎・民主党代表については、B型=「遊牧民族」として、「独断、即決、行動的」とみる。そして、他人の意見は聞かないことがあるため、大連立で早とちりしたという。B型の首相は浮いた存在になる可能性があるともしている。
さらに、同じ中日新聞社発行の中日スポーツが、今度は、北京五輪の金メダリストを血液型分析した。8月22日付記事では、ソフトボールを除く金メダル8個のうち、B型が4個とトップになったとして、B型の記者が「スポーツをするB型日本人に優越感を持たせてくれる」と書いた。B型のヒーローは、金2つを取った競泳の北島康介選手で、血液型研究機関の分析として、「チームプレーより個人プレーの方が伸び伸び力を発揮する」などとしている。
こうした血液型分析は、情報サイトや2ちゃんねるなどで話題になり、科学的根拠が薄く、偏見を煽りかねないなどと批判も出ている。
「科学的根拠がないのも十分に分かっています」
書かれた政治家や金メダリストは、どう思うのか。
福田首相の事務所からは08年8月22日中に回答が得られなかったが、民主党本部の役員室では、小沢代表の分析について、「血液型に何の根拠があるんですか。論評する以前の話です」とだけ話した。
東京新聞の記事では、B型の安倍晋三前首相について、「政権を投げ出したのも、B型らしい」「『美しい国』って言っても、国民は醒めてました」との研究家の話を紹介している。これに対し、安倍前首相の後援会顧問は、J-CASTニュースに、「そう感じただけでしょ。安倍は体調が悪く、日本のことを考えて引いたんですから。辞めたのは、B型だからではありません。血液型分析なんて、易者がやっていますが、当たらないことも多いですよ」とまくしたてた。
一方、北島選手のマネジメントをしているサニーサイドアップの広報担当者は、「たまたまB型であっただけで、血液型は関係ないと思っています。こういう分析でまとめたい気持ちは分かりますが、北島が金メダルを目標に日々努力してつかんだ結果です」と話す。
東京新聞の政治部長によると、インタビュー記事を疑問視する投書も1、2通来ているという。記事については、こう説明する。
「血液型分析について、わが社としての基準、判断はありません。しかし、人の性格を決めるとは思っていませんし、科学的根拠がないのも十分に分かっています。今回の意図は、政治面などとは違う紙面のコラムで、政治に素人の人の見立てを紹介しようと掲載したものです」
ただ、血液型分析の限界を知っていながら紹介したことについては、政治部長は、「血液型の本などが売れるブームなので、この人なりの血液型判断と理解してその見立てを紹介しました」と述べるに留まった。
中日スポーツの担当デスクも、「記事に『科学的な根拠はない』などと書いており、それを踏まえたうえでのものです。日本人は、血液型に関心が高いので、記事にしました。その内容で判断をお願いします」とだけ話している。
血液型と性格
2011.7.
ortic
私、A型だから、生真面目で面白みのない女だって、よく言われるわ。(『相棒』第14話「貢ぐ女」=2007.1.24テレビ朝日系放映)
私は九州の人間ですけん、ちょっと語気が荒かったりして…B型で短絡的なところもあって…(松本龍・元復興担当相の辞任の弁)
いわゆる「血液型性格判断」に類するこの手の話は、年中そこらじゅうで耳にする。なんとなく(あるいは、けっこう)説得力があるように聞こえる。
だが、それはまことしやかなウソなのだ。
「血液型から性格が分かるとか、行動から血液型が当たるといった話に科学的根拠はありません」というのが、まともな専門家の一致した見解である。
血液型と性格が相関するという説は、1927(昭和2)年、古川竹二・東京女子高等師範学校(現・お茶の水女子大)教授の論文「血液型による気質の研究」に始まるとされる。教授は、家族、同僚、学生らにアンケートし、「A型=おとなしい、心配性、B型=世話好き、陽気」などと分類した。
ざっと半世紀後の71年、この古川学説をもとに、芸能人など有名人の例をたくさんあげて、俗受けする読み物に仕立てた能見正比古著『血液型でわかる相性』が、大ベストセラーになったのがきっかけで、血液型による性格分類が一般に広まった。
だからこれは日本人好みの「占い」のようなもので、その限りで話の種にする分には何ら不都合はない。 だが、これに確かな科学的根拠があるとして、例えば幼稚園で血液型別のクラス編成を行ったとか、企業の採用面接で特定の血液型は採用しないと言われた─となると、問題だ。
ある会社の社長は、仕事の実績に血液型による指数をかけて、社員の賞与を決めている。A型はもともと几帳面だから0.8、B型はマイペースなのに成果をあげられたから1.2倍……といった話を新聞で読んで、「B型はトクだなあ」と笑ったことがある。
しかし、同じ成果を上げて賞与に格差がつくのは不公平だ。当人にとっては笑いごとではない。なぜこの社長は「仕事には血液型など関係ないんだな」と気づかないのだろう。
血液型性格診断なんて偽科学だといわれても、「でも、自分の場合は当たっている」と思う人は多いだろう。その理由は、心理学では「バーナム効果」という理論で説明されている。これは、誰にでも当てはまるようなあいまいで一般的な性格を記した文章を、自分だけに当てはまる正確なものだと思い込む心理現象のことだ。
アメリカの心理学者フォアラーは
心理学専攻の学生に「性格診断テスト」を行い、回答を無視して、すべての学生に、同じ「診断結果」を示した。そして、それが「よく当たっている」と思う場合は5、「比較的当たっている」場合は4、と評価するように求めた。学生たちはその「正確な診断結果」に驚き、全員が5ないし4と答えた。
フォアラーが用いた「診断結果」は、スタンド売りされている新聞の占星術欄から星座を無視して、適当に抜き出してつなぎ合わせたものだった。 作家の松岡圭祐さんは、同じようなテストを、インターネットで行った。サイトを訪ねた約500万人の約9割が「当たっている」と答えたという。なお、「バーナム」とは、だましの技にたけた興行師の名だそうだ。
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