★震災で話題の古地図、本当に地震に強い土地が分かるか?
2011年 06月 12日

明治時代の東京の地図
震災で話題の古地図
本当に地震に強い
土地が分かるか?
2011.6.4
gendai
首都圏のもろさを浮き彫りにした3.11東日本大震災。液状化の被害の大きかった千葉県浦安市や埼玉県久喜市はいまだ家屋が傾いている。しかも内陸地にある久喜市南栗橋地区の住宅街では、かつてそこが“沼”だったことを住人の多くは何も聞かされていなかった。それで、市と賠償責任を求める住民の泥沼の争いが繰り広げられたのだ。
そんな中、話題になっているのが「古い住宅地図」「古い地形図」である。地震国であることを再認識し、自宅の地盤を確かめる人が増え、首都圏を中心に図書館や書店に問い合わせが相次いでいるのだ。都内のある書店も「最近、これから家を買う人がいまの地図と比較したいと(開発前の時代の)古地図を購入していってます」と話す。
ネットでも確かめられる。グーグルアースで江戸時代や明治時代の古地図が見られ、農業環境技術研究所の「歴史的農業環境閲覧システム」では、明治初期~中期にかけて作製された関東地方の「迅速測図」と現在の道路や河川、土地利用図を比較できる。
とはいえ、古地図で地震に強い土地を探すのは効率的なのか?どこに注目すればいいのか?地震防災の研究をしている早稲田大学創造理工学部教授の濱田政則氏はこう言う。
「自宅の地盤を確かめるため、昔の地形図を見るのは手段として有効です。液状化などを避けるため埋め立て地であるかどうか知るにも、いまの地図では分からない。古い地形図なら、もともと川や沼だったといった問題のある土地が一目瞭然だ。どのくらいさかのぼればいいかというのは、地図がちゃんと作られたのが明治あたりなので、明治以降のもので大丈夫です。国土地理院の地図は参考になるでしょう」
古典的な手法が案外役に立つようだ。いざとなっても国や自治体の対応は遅いし、自分のことは自分で確認するのが一番か。

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