★台風の前に緊急に政府がしなければいけないこととは?
2011年 05月 30日
台風の前に
緊急に政府が
しなければいけないこと
2011.5.29
武田邦彦教授
台風シーズンが近づいています。梅雨は始まりました。
初動が大切な原発事故で、国民の避難、児童の疎開、汚染されていない水の確保など、原発事故ですぐしなければならない政府の義務は何一つされていません.
何もしないで1ミリを20ミリに上げたり、汚染された野菜を拒否するのを「風評被害」といったり、もっぱら国民を被曝することに熱心です。
私たちは何のために税金を払い、選挙の投票をしているのでしょうか?でも、少し批判されて、やっと腰を上げつつあります.
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今、緊急にやることの一つが「福島原発から半径10キロ圏内の放射性物質を除去する」ということです。
3月に福島原発からでた放射性物質の量は「60京ベクレル」です。それに対して、今、原発から出ている量は「兆ベクレル」ですから、約1万倍以上の放射性物質が「福島原発ではなく、その周辺にある」ということです。
つまり、今では「福島原発から出ている量」より、「3月に出たものが付近の土の上に乗っている量」の方が格段に多いのです.
福島原発の報道が、今、汚染している土地に関心を向かわせないための策謀か?と私が訝るのは、このことにあります。
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だんだん、待ったなしになってきました。
これが強風が吹くと舞い上がり、広く拡散することが予想されます.だから、政府は一刻も早く、土壌の上にシートを貼るとか、濃い放射性物質が乗っているところは土壌を除くことをしないと、福島のみならず、台風が太平洋側を通ると北風が吹いて茨城、千葉、東京へ飛んできます.
お茶が汚れたのも私は一度、土の上に降った放射性物質が風でまったものと思いますし、郡山などの放射線量が減らないのも、「福島原発の周辺から、2次的に飛んできたもの」に夜のではないかと思っています.
原発から10キロ圏内の高濃度汚染地域を少しでも綺麗にすることは政府(東電)の義務です.それはその土地に住む人にとっても大切なことですし、今、そこにある放射性物質が再び飛んで、日本の大地を汚さないためにも必要です.
それに加えて、梅雨で雨が降り、土壌にしみ、地下水に移動します.汚いものがこぼれたのですから、常識的に考えても「早い方がよい」のは当然なのです.
政府の方!!目を覚まして行動に移ってください!!
のんびりとひまわりを植えている時期ではありません。強い行動をとってください。
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自治体も綿密に放射線量を測定して、市民の不安を除去し、「地産地消」(横浜市、戸田市など)を止めて鹿嶋市のように、安全な野菜を子供に出してください。
教育委員会や市長の決断次第で、その市の子供達の差が出てきました。
(平成23年5月29日 午後1時 執筆)
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