★業界初 ノンアルコール焼酎 『小鶴ゼロ』
2011年 05月 29日



ノンアルコール焼酎
『小鶴ゼロ』
2011.5.29
excite
若い頃は、お酒の味なんかわからず、ただ単に酔っ払うのが好きだった。ぶっちゃけ、何でもいい。その場の雰囲気と、何かしら酒類があれば。
しかし、いつからか変わってきた。たとえば、ビール。ノドの辺りで「シュワシュワ~ッ」と弾ける瞬間。その時、甘いから美味いとは限らない。苦いから、良い。
そして、何と言っても芋焼酎。味を楽しまないでどうする。芋の味・そして喉越し。フルーティな香りも、魅力の一つであろう。
そんな芋焼酎のノンアルコール版が開発されたようだ。鹿児島県日置市の「小正醸造」が発売する、その名も『小鶴ゼロ』が見逃せない。
この“ノンアルコール焼酎”、なんと業界初の試みだという。そこで、同社に伺ってみた。このような焼酎を製造するに至ったきっかけは?
「今、ビールでもノンアルコールものが認知されてきています。その影響を受け、ドライバーや体調が原因でアルコールを控えなければならない方々から『焼酎に、ノンアルコールのものはないのか?』という声が、当社に寄せられるようになりました」(同社・担当者)
『小鶴ゼロ』開発には、もう一つの意味合いも含まれている。現代の若者には「アルコールに興味がない」という傾向があるそうだ。そこで若年層に対して間口を広げようという意図も、この焼酎に込められた。
そして、興味深いのがつくり方である。単純に疑問なのだ。あの芋焼酎独特の風味を、ノンアルコールで実現できるのかが……。
「つくり方は、芋焼酎と途中まで同じなんです。一次仕込みを米麹で行い、二次仕込みで芋をかけます」(担当者)通常の芋焼酎と違うのは、発酵を行わないこと。一次仕込みの後すぐに二次仕込みをし、その後すぐに蒸留する。製造工程で酵母菌を使わないため、発酵は全くしない。
「ただ、使っている材料は一緒なので、通常の芋焼酎と味も同じです。異なるのは、飲んだ後のアルコール感が無いことです」(担当者)まさにこれが、本物の焼酎好きには物足りない点だろう。
そこは甘味料等で補うなど同社も工夫しているが、今後の『小鶴ゼロ』の課題として残っている。
まぁ良い点も悪い点も、結局は飲んでみないとわからない。というわけで、取り寄せて『小鶴ゼロ』を満喫させていただきました!
まず、瓶の蓋を開けてみた。う~ん、深みのある芋の匂い! そして、コップにトクトクと注いでいく。色はもちろん、透明色。これをそのまま頂いてみると……。おぉ、確かに芋焼酎。ただ、芋のフルーティな味わいがストレートでこちらに飛び込んでくるのは、アルコールがないからだろうか?
また、アルコールがないからこそハイスピードでグイグイ行けてしまうのは、魅力か、それとも欠点か? ここも、人によっては「物足りない」と感じてしまう要因に違いない。逆に言えば、焼酎を飲まない人でも気軽に楽しめる飲み物だと思います。
そんな『小鶴ゼロ』の、美味しい飲み方についても伺ってみた。「本物の焼酎と同じですよね。お湯で温めて熱燗にすると、芋焼酎の雰囲気で味わえます。または冷やしてロックにすれば、芋のスッキリした香り・味わいを楽しむことができます」(担当者)
そんな、業界初の“ノンアルコール焼酎”『小鶴ゼロ』は、同社のホームページもしくは酒店で購入することができる。価格は1本230円(税込み)。
ちなみに、主にどういった方が購入しているのだろうか?「女性、特に主婦の方からのお問い合わせが異常に多いのにはビックリしました。中には妊婦さんからの反響もあり、『面白い商品だね』というお声をいただいております」(担当者)
焼酎人口を増やす新たな扉としての役割も、この“ノンアルコール焼酎”は果たしているのかもしれない。

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