★「いわき市長のメッセージか?」~いわき市民の本音
2011年 05月 29日
「いわき市長のメッセージか?」
いわき市民の本音
2011.5.1
まいった魚はでかい
上のような抗議のメッセージだった。
学校給食に関する風評被害
についての市長メッセージ
このような風評を払拭するため、市としても市内及び東京都内等において、「いわき産」農産物の安全性を訴える「がんばっぺいわきキャンペーン」を展開し、多くの消費者の皆様に御理解をいただくとともに、「風評に負けずに頑張ってください」との激励のお言葉を頂戴しております。また、福島県においても同様の取り組みを実施しているところです。
そのような中、去る4月26日、中部地方の某大学教授が自身のホームページに、「いわき市が学校給食に使用する食材(牛乳や野菜)が放射性物質に汚染されていて危険だ」「風評被害を払拭するために、学校給食に福島産の牛乳と食材を使用する」「市長は、嫌がる子どもに食べることを強制している」といった誤認に基づく文章を掲載しました。
もとより学校給食は安全・安心な食を提供することが大前提であり、あたかもいわき市が子どもたちに危険なものを提供しているかの如き事実に基づかない論評は、本市の名誉を著しく損なうものであり、また、多くの市民の皆様が食の安全に敏感になっていることを併せ考えれば、極めて遺憾であり、某教授には直ちに抗議を申し入れたところです。
市民の皆様には、このような言説に惑わされることなく、冷静な対応をされるようお願いいたします。 これからも、安全・安心な学校給食の提供に万全を期して参ります。(2011年4月29日)」
ただ、抗議するのは良いんですが、自分たちの行状も見つめなおしてほしいものです。
私の個人的な意見を言わせてもらえば、武田教授の記事の内容は、表現の自由の範囲でしょう。多少、表現がきついということはあるかもしれませんが、許容範囲だと思います。
市長が言う、
「がんばっぺいわきキャンペーン」を展開している最中だとか、「風評に負けずに頑張ってください」と応援しもらっている最中だとか言う話は、まったく別だとおもいます。だいたい、抗議なんかしている暇があったらほかのことを考えてほしいものです。
まっ、通常なら私もいわき市民として、いわき市のことを、とやかく言われたら面白くないのはあたりまえなんですが、それをそうと思えない状況があります。何かといえば、行政にたいする不信感なんですよね。
その不信感が、どうやって増幅してきたのかといえば、震災以後の経過の中で実証されたものなんです。彼ら行政が実証してしまったといっても良いと思います。
福島県の野菜だけでなく、放射線量の測定においても、到底安全だと確信を持てるほど十分なデータを取っているとは思えません。測定方法についてもそうですし、飯舘村にたいする対応を見ても信頼を得ることは難しいと思います。
だいたい、いわき市の小中学校の始業式の日程を決定する過程において、どれだけのデータをとり、何を基準に安全だとしたのか今もって不明。政府のお墨付きをもらったからといってますが、その政府が、この有様。
結局、市も教育委員会も上から言われたことを遂行するだけで、自分で判断することはありません。子供達のことを基準に考えるというより、何かあったときに責任を取らないようにするのが第一なんですね。逆に言うと、そういう人間しか教育委員会に入れないんでしょう。
もっと簡単に言えば、市や教育委員会が基準にしている政府の数値に疑問があるんですね。
だいたい、今はっきりしているのは、震災後50日以上経過しているにもかかわらず、誰も原子炉内の状況を把握していないということです。しかも、責任の所在がどこにあるかもわかりません。原発の安全を管理・監督するはずの原子力安全保安院長は、未だに姿を見せません。こんな政府の言っていることを信頼しろいっても無理でしょう。
やはり、ここは自分たちで子供をどうやって守るかを考えて行動する必要があると思います。となれば、一番先に優先されなければいけないのは、安全の尺度になるデータを詳細にとり公開することだと思います。データの測定数が少なすぎます。ひとつの学校でも数十箇所のデータは必要だと思います。
野菜の数値を測定するにしても、最初はそのまま測定していたものを、最近では流水で十分に洗ってから測定しいると聞きます。事実かどうかは別として、こんな疑念をもたれること自体お粗末です。飯舘の土中の放射線量を測定するときも、一般的な表土から数cmの位置からサンプルを採らずに、土中深いところからサンプルを採っているという話も聞きます。
風評被害の元になっているのが、自分たちの行動が原因だということを理解した上で、しっかりしたデータを示しながら販売すれば、おのずと風評被害は減っていくはずです。ジェスチャーでもパフォーマンスでも良いから、数値を測定しながら販売すれば消費者は納得して買っていくはずです。
こんな、つまらないことに抗議するより、自ら報道規制をかけて、いわき市に取材に来なかった地元福島のマスコミの行動が風評被害を増幅させる原因となったということに対して抗議してほしいものです。
そういえば、私の知り合いで子供を県外に転校させた家族が、かなりの数になります。その中で目立つのは、家族が医療関係者の子供の転校です。
で、よくよく話を聞くと、基本は教育委員会の決定事項に対して不信感をもっていることが原因とか。
なんでも、お上の方針を盾にとり自分たちでデータを分析する能力もないのに、ひたすら「安全です」と繰り返す対応に不信感を覚えたといいます。
まっ、私から言わせてもらえば、医療関係者からみれば、放射線に関する知識レベルも知能レベルも低い教育委員会の人間の言っていることを理解しろと言うほうが無理だと思います。しかも、科学的な根拠も乏しい話では、なおさらです。
結局、今の原発事故の有様も、政府の指導の下に起こった現実ですから、そこんとこを総括なしに信頼は獲得できないでしょう。
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