★禁煙すると太るのはなぜ?
2010年 11月 18日

なぜ、太るのか?
2010.11.16
ameba
禁煙すると体重が増加するとはよく言われること。その原因としてニコチンによる食欲抑制作用やエネルギー消費の増加作用が、禁煙によって低下すること、味覚が改善されて食事がおいしくなり摂取量が増えること、禁煙に伴う「口さみしさ」によりついつい間食が増えることなどが考えられます。
体重が増えるのが心配で禁煙に取り組めなかったり、途中でリタイアして喫煙を再び始めてしまったりというケースもよく聞きます。2〜3kg程度の体重増加は一過性のものですし、喫煙のリスクと比べると大きな問題ではありません。少しの体重増加であれば、禁煙が成功してから徐々に適正体重に戻せるようコントロールすればよいと考えられています。
■禁煙中に「口さみしさ」を感じる理由
禁煙のポイントは、肉体的なニコチン依存と、喫煙習慣という精神的依存の2つをどう断ち切るかですが、「口さみしさ」は精神的依存で、ニコチン代替療法などによる治療をしている人でも難しいそうです。まして、自力で禁煙に取り組んでいる人にとって、「口さみしさ」は大きな悩みでしょう。
様々なアンケート調査などで、禁煙成功者に「タバコを吸いたくなった時」の対処法としてあげられているものの多くは、ガムを噛む、飴をなめるなど、甘いものを間食する、コーヒーや甘い飲み物、緑茶、紅茶、水を飲むなどでした。
禁煙中はニコチン切れでイライラする上に、仕事などで心身ともに疲れるとエネルギーを求めて甘い物が欲しくなります。午後3時くらいのブレイクタイムに、少し甘いものを食べたり、飲んだりすることは夕食までのエネルギー補給としても、また気持ちをリセットするためにも悪いことではありません。
けれど、甘味などの「おいしい」と感じる食べ物は、やみつきになる傾向がありますので、過度な体重増加にならないようにほどほどの量にコントロールして、「口さみしさ」をうまく紛らわせたいものですね。
また喫煙者は、ニコチン切れになるとストレスを感じ、喫煙することでスカッとしてストレスが解消したと感じ、それが仕事のストレス解消と重なって精神的依存になっていたという面もあります。禁煙中は、タバコに変わる自分なりのリラックス法を用意しておくとよいでしょう。
■タバコに代わるリラックスアイテム
甘みのあるお菓子や飲み物ならほどほどに楽しみつつ、また噛むという行為も食べ過ぎを抑え、リラックスにも役立つという説もありますので、咀嚼回数が増える食品を選んでみましょう。よく言われるシュガーレスのガムなどもよいですし、ドライフルーツは食物繊維が多く咀嚼回数が増えて、少量でも満腹感が得られやすいと思います。
甘いものが苦手という方は、アーモンドなどのナッツ類やおしゃぶり昆布も、咀嚼回数が増えるのでよいでしょう。適当に噛んですぐに飲み込んでは意味がないので、意識してよく噛みましょう。 先の「タバコを吸いたくなった時」の対処の飲み物として、コーヒー、緑茶、紅茶などがありました。コーヒーの香り成分や、緑茶や紅茶に含まれている旨味成分テアニンには、リラックス作用があると言われています。
ただし、これらの飲み物には、カフェインが含まれています。カフェインは、覚醒作用の他、メリットもいろいろとあるのですが、飲み過ぎると眠り難い等刺激になることもあります。カフェインの含有量は、100ml当りでコーヒー0,06gと比べると、煎茶0,02gや紅茶0.03gの方が少なめです。*1
またコーヒーとタバコがブレイクタイムのセットという習慣だった方が多く、あえてコーヒーは控えるように指導されることが多いようです。紅茶や緑茶、またお好みにもよりますが、香り成分(リモネンなど)にリラックス作用があると考えられているオレンジやグレープフルーツなどの柑橘系のフレッシュジュース、ジャスミンティーやカモミールティーなどもよいでしょう。
こうしたドリンクも、その作用がどれ位の量で効果があるかはわからないものもありますし、環境条件等の個人差もあります。また糖分等が含まれるものは飲みすぎに注意してください。ただ飲むのではなく、できるだけじっくり風味を楽しみましょう。食べ物以外にも、歯磨きや軽い運動などで気を紛らわせるなど、様々な方法で気を紛らわせ、上手に乗り越えて禁煙に成功してください。
1 抽出法:コーヒー(コーヒー粉末10g 熱湯150ml)
煎茶(茶10g 90℃430ml 1分)
紅茶(茶5g 熱湯360ml 1.5分〜4分)
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