★にらめっこは遊びじゃなかった!
2010年 09月 28日
遊びじゃなかった!
2010.9.27
excite
どうして「にらめっこ」っていう遊びは生まれたんだろう。はじまりが気になって、調べてみた。すると、今の遊び方になったのは江戸時代だということ、そしてもとは遊びじゃなく、マジメな勝負であり、訓練のようなものだったことがわかった。
文献によると、にらめっこのもととなった勝負は、鎌倉~室町時代にはあったという。ルールは、目と目を合わせてにらみ合い、目をそらさなかった方が勝ちというもの。当時は「目比べ」や「目勝(めがち)」などと呼ばれていた。さらに、その勝負が行われるようになった経緯が、民俗学者・柳田國男氏の本「明治大正史世相篇(上)」で、こう説明されている。
【今まで友人ばかりの気の置けない生活をしていた者が、初めて逢った人と目を合わすということは、実際は勇気の要ることであった。知りたいという念慮は双方にあっても、必ずどちらかの気の弱いほうが伏し目になって、見られる人になってしまうのである。
通例群の力は一人よりも強く、仲間が多ければ平気で人を見るし、それをまたじろじろと見返すことのできるような、気の強い者も折々はいた。この勇気は意思の力、または練習をもって養うことができたので、古人は目勝と称してこれを競技の一つにしていた。すなわち、今日の睨めっくらの起こりである】
つまり、にらめっこ(睨めっくら)はもともと「初対面で相手の目を見るための練習」であり、言い換えれば「人見知りの克服法」だったらしい。特に初めて行く街で1人になったときは、近くにも知り合いはいない。そんなための準備として、にらみ合いの勝負が生まれ、のちににらめっこになったってわけだ。
ちなみに現代のにらめっこも、コミュニケーション能力のアップとともに、相手の目を見る練習になるからと、教育に取り入れられてることがあるんだとか。
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