★サルは表情と鳴き声を結びつけることができる!!
2010年 09月 26日
サルは表情と鳴き声を
結びつけることができる!!
Nature 423
(6943)
Facial expressions linked to monkey calls に載った報告によれば、サルは特定の鳴き声と顔の特定の表情とを結びつけることができるらしい。この能力は進化のうえで、ヒトの話す言葉と顔の表情とを結びつける能力の前段階にあたるものかもしれない。
アカゲザル(Macaca mulatta)は顔や声の微妙なパターンを使ってコミュニケーションをとる。たとえば親愛の情を示す「クー」という鳴き声や敵意を示す「威嚇」の鳴き声には、それぞれ別の表情が伴っている。A A GhazanfarとN K Logothetisはモニター2台を並べ、1頭のアカゲサルが見せる2種類の「顔つき」が映っているが声は入っていないビデオを別のアカゲザルに見せた。
そして、2種類の鳴き声のどちらかを聞かせた。すると、この利口な「被験者」は、目からの手がかりと耳からの手がかりをうまく結びつけることができ、鳴き声と合っている表情をしたサルのほうを長く見つめることがわかった。
この研究から、アカゲザルはそれぞれ、どの個体も顔のさまざまな表情をこれと同じやり方で解釈していることがうかがわれる。まだ話せないヒトの乳幼児に、人間の顔を使って似たような課題をさせると、アカゲザルと同じように反応する。このことから考えれば、特定の表情と特定の言葉を結びつける我々の能力は霊長類の祖先種から進化してきた可能性がある。
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