電気ショックダイエット
2004年 09月 17日
「『IGS:トランセンド・インプランタブル・ガストリック・スティミュレーター』といって、胃に電気パルスを送ると、満腹であるかのような錯覚を起こせるという新開発の装置です。」と語るのはタフツ=ニューイングランド医療センターの外科医スコット・シコラ博士。
チタン製で重量42グラム、胸郭のすぐ下に埋め込み、リード線を胃壁の筋肉に取り付けて使用する。また「手術時間は1時間もかからず、患者は術後数時間で帰宅でき、合併症は統計的に見て、いかなる軽度のものも起こらなかった」とシコラ博士と語る。
埋め込み手術から14日後に、体外のプログラマーと呼ばれる機械を使って装置のスイッチが入れられる。この『プログラマー』は基本的に心臓ペースメーカーと同様の働きをする。小さな棒状の機械で、携帯型コンピューターと無線通信装置を兼ねたものだ。IGS(体内に埋め込んだ装置)の上にこれをかざすと、無線電波で情報をやり取りできるそうだ。
電気パルスがどのように作用するのかは、今のところわかっておらず、脳へつながる神経を刺激するのか、食欲に作用するホルモンを抑制させるのか、もしくは、胃の筋肉を緊張させて満腹感を与えているのかは明かにはなっていないそうだ。