『考える人』を考える?
2004年 09月 13日

ロダンは1880年からダンテの神曲を題材とした「地獄の門」の制作にあたっていた。考える人は1880~20年、この門のためにモデリングされたもので、単体でなく、「地獄の門」の一部であり、門の中央部におかれています。
それは罪人が地獄へ落ちゆくところを、そして地獄でもがき苦しんでいる姿を見ているところだと言われています。一説では「神曲」の中で地獄を見て悩むダンテの姿だと、またミケランジェロの「最後の審判」のキリストの姿だともいう説もあります。
ロダン自身ではなく、鋳造家のリュディエがつけたのです。この像を創った経緯を知らない、リュディエの解釈の違いで「考える人」と名づけたのかもしれないと。
人がより集中して考えごとをしようとする気持ちの現れだそうで、リュディエが「考える人」と名づけるのも当然と言える。また首を左右どちらに傾けているかで大まかではありますが、何を考えようとしているのかがわかるそうです。
右に傾けている時は左脳を使っているので、論理的に物事を考えようとしている。(左脳は数学や科学などの理論的分野) また左に傾いている時は右脳を使っているので、感覚的に物事をとらえようとしているのだそうです。(右脳は芸術分野)
