★週3、4日の飲酒で女性の心筋梗塞リスクが半分以下に
2005年 09月 11日
女性の心筋梗塞リスクが半分以下になる!!
(medwave)
米Beth Israel Deaconess Medical CenterのKenneth J. Mukamal氏らは、先に週に3回以上の飲酒が男性の心筋梗塞(MI)リスクを下げることを発表したが、今回は女性を対象に同様の研究を行い、MIリスク減少は、男性より女性の方により大きく現れることが明らかになった。
Mukamal氏らは、ネステッド・ケースコントロール研究を実施した。対象の母体は看護師健康調査に登録された3万2826人の女性と医療従事者追跡調査に登録された1万8225人の男性。追跡はそれぞれ1990~1998年と1994~2000年。調査は、前向きに行われ、飲酒パターンや食事、ライフスタイル、バイオマーカー・レベルなどが定期的に調べられた。
女性は9.0g/日
男性は12.5~12.8g/日
飲酒日の摂取量は・・・
女性で18.2~20.1g
男性で22.4~26.2g
日本酒1合が23g、ビール大瓶1本が22g、ワイングラス1杯は12gのアルコール摂取に相当する。分析の対象は、MIを発症した女性249人と男性266人。対照群には、年齢、喫煙歴などが一致する女性498人と男性532人を選んだ。
男性では週5~7日飲む人
女性では週3~4日飲む人
男性、女性の両方で、飲酒の頻度が高いとMIリスクは低い傾向が見られた。MIリスクが最低だったのは、男性では週5~7日飲むグループ、女性では3~4日飲むグループだった。
飲酒頻度とMIリスク減少の関係は、明らかに女性の方が強力だった。またMIリスク減少は、飲酒頻度が週に3~4日を境として見られた。
次に、バイオマーカー候補を個々に多変量回帰モデルに加えて、それらが飲酒頻度とMIリスクの関係に与える影響を調べた。
その結果、少なくとも週に3~4日の飲酒は、男性、女性のいずれでもMIリスクを下げる。また、リスク減少は、アルコール摂取によるHDLコレステロール、フィブリノーゲン、ヘモグロビンA1c値の変化に由来していることが明らかになった。
なお、飲酒頻度が増すとMIリスクは減少するが、1日の飲酒量が増えるとリスクは上昇するという報告もあるため、飲酒量は適量が条件。
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