★カラスの羽はなぜ黒くなったか? 「(´へ`;゙ヘェーナルホド
2005年 03月 18日
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白いカラスです。
ギリシャ神話では、昔カラスは
白鳥のように純白の美しい羽をもっていました。
なぜ、カラスの羽は黒くなったのでしょう?
テッサリアにあるラリッサの領主の娘コロニスは、他に並ぶ者もいないといわれるほどの美人で、いつしかアポロンの寵愛(ちょうあい)をうけるようになっていました。アポロンは神としての仕事が多忙で、愛するコロニスとの逢瀬(おうせ)もままなりません。そこで、一羽のカラスをコロニスに授(さず)けました。それは目の覚めるような純白の羽根をもったカラスで、人間の言葉がわかり、しゃべることもできました。アポロンはこのカラスを使いとしてコロニスに自分の想いを伝えさせたり、さまざまな贈り物を届けさせていました。
ある日のことです。カラスがコロニスのもとを訪れると、彼女は庭で若い男と親しそうに談笑していました。驚いたカラスはアポロンのところへ飛んでいき、「大変でございます、アポロン様。コロニス様には、どうやら好きな男がおいでのようです」と言いました。「そんなことはあるまい」と信じようとしないアポロンにカラスは二人の様子をちょっとオーバーに報告したからたまりません。
「コロニスめ、この私を裏切って恥をかかせやがって、思い知らせてやる」とアポロンは激怒しました。彼は狙った的ははずさないという金の矢を遠くラリッサに向けて放ちました。矢はまっすぐコロニスの胸を貫(つらぬ)きました。
「どうして、こんなことを・・・。でも、おなかの子には罪はありません。どうぞこの子だけはお助け下さい」 コロニスはうすれゆく意識の底から、アポロンに哀願(あいがん)しました。そうコロニスはアポロンの子をみごもり、産み月をむかえていたのです。
アポロンは一時の激情にまかせて取り返しのつかないことをしてしまったと、激しい後悔の念におそわれました。彼はコロニスの最後の願いを聞き入れ、彼女のお腹から赤ん坊を取り出しました。この子が医術の神アスクレピオスです。
さて、愛するコロニスを失ったアポロンは自分の短慮(たんりょ)を棚にあげ、告げ口したカラスを逆恨みし、「ずっとコロニスの喪に服するがいい」と、カラスの美しかった純白の羽を黒く変えてしまったのです。
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