★ブタにもストレス症候群が・・ストレス豚の肉はまずい!!
2004年 11月 17日
ブタに「ストレス症候群」が?と思われるでしょうが、人間だけでなく、ブタの世界にもある。ストレスの要因は屠殺(とさつ)のための輸送や積み下ろし、飼育中の高温高密度などだ。
ブタ同士の頻繁なケンカ、高熱、無乳症、筋肉の硬直、自分のしっぽを噛む、前日までは元気だった豚が翌日行って見ると死んでいる頓死(とんし)などの症状がある。
ストレス症候群のブタの肉は『ふけ肉』と呼ばれ、まずい場合が非常に多いそうだ。この症状のブタを屠殺(とさつ)してみると、肉色は淡く、肉質は柔らかくてしまりがなく、水ぽく、食べて害はないが、とにかくまずい。水がにじみ出てくるようなブタ肉は疑う余地はあると畜産研究所員はいう。
ストレスによって血液中に多量のアドレナリンが分泌され、疲労物質の乳酸がたまることで、筋肉が白くなり、肉色が淡く、柔らかく、水っぽい肉になってしまうという。
しかし、すべてのブタが同様な感受性を持っているわけでなく、ストレス系に強い種、弱い種がある。『ストレス症候群』にかかりやすいブタはハンプシャー(一番上の写真)、次にランドレース(上2番目の写真)、その次がデュロック(最後の写真↓)だ。
体重の増加率が大きく、脂肪が薄く、ロースの部分が多いブタの改良を進めれば進めるほどに、ストレスに対して敏感になってしまうのだ。その後の調査で『ストレス症候群』は遺伝することもわかった。
東京都畜産試験所では、豚の4大品種の1つ、ランドレース種から、ストレス体質をもった個体を取り除き、いい性質は高めていく選択を1年に1世代で7世代に重ね、新系統のブタをつくりだした。さらにかけあわせ3元雑種ブタをつくっていくと、「ストレス症候群」は劣性遺伝なので雑種にするとあらわれ難くなるのだそうだ。
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